巻き爪と合併する爪の異常
巻き爪119、院長の伊藤です。
巻き爪の補正施術をしていますと遭遇する爪の異常や疾患をいくつか説明させていただきます
爪の疾患や変形は先天性の奇形、内臓や皮膚の病気、感染症、老化、薬剤及び
局所的因子などによって生じます。
局所的因子としては、外反母趾などの足の変形、ハイヒールや足に合わない不適切な
靴の着用などによる長期間の物理的圧迫、短く爪を切りすぎる深爪や打撲などの外傷などを言います。
その他、遺伝や体重の増加、歩行時の重心の掛け方(歩き方)など様々です。
◎厚硬爪(こうこうそう)・鉤彎爪(こうわんそう)
厚硬爪は、外傷による爪の脱落、深爪、老化、物理的圧迫、足の変形などが誘因で発生します。
爪甲が灰色から褐色や黒色、ときには緑色に混濁し、一様に硬くなって肥厚します。
さらに横に彎曲して巻き爪を合併することがあります。
これが進行して角のようになると鉤彎爪といいます。
結果、靴下が破れやすくなったり、靴が履けなくなるなど日常生活に不具合が生じたり、
圧痛や歩行痛を伴うこともあります。
適切な厚さや形に爪を切ったり削ったりするなど爪のケアが重要です。
◎陥入爪(かんにゅうそう)
爪甲の側縁が皮膚に刺入し生じます。
深爪が最も多い原因で、履物や体重などの物理的圧迫、外傷、足の変形、巻き爪、薬剤などが誘因です。
症状として、食い込んだ爪の周囲に疼痛、発赤、腫脹がみられ、肉芽を形成することがあります。
また、細菌感染が合併して指先の内側が化膿して周囲の組織が圧迫されて化膿性爪囲炎(瘭疽)を生じることがあります。
軽度の場合は捻挫や打撲などと誤ることがあります。
◎爪白癬(つめはくせん)
爪の水虫をいいます。
カビの一種である皮膚糸状菌の感染による爪の病気です。
足白癬の長期間の放置と足の変形が誘因になります。
爪白癬には複数の型がありますが、爪先端部の爪甲下の角質部が脆弱化して増殖、肥厚するタイプが
最も多くみられます。
上から見ると、先端部分が白濁しています。
近位部に向けて楔状になったり、爪の付け根や表面が白濁する場合があります。
治療は皮膚科などの専門医による投薬が主になります。
◎化膿性爪囲炎(瘭疽)
爪囲の真皮から皮下組織における細菌性急性炎症で巻き爪、陥入爪、深爪、外傷、物理的圧迫などが誘因になります。
症状は、爪側縁や爪の付け根などの爪囲の発赤、腫脹、膿瘍化で、足の第1̪趾周囲に多くみられます。
治療は皮膚科などの専門医による投薬が主になります。
◎匙状爪(さじじょうづめ)・スプーンネイル
爪甲の中央部分が凹んでいたり、爪先が反りあがっていたりします。
指先に過度の圧力が加わったり継続的に圧力が加わる場合や極度の深爪や間違った爪切り
が原因になる場合があります。
シンナーなどの有機溶剤やガソリン、酸、などの接触や、鉄分、ビタミンB2、ビタミンCの不足や無理なダイエットでの
栄養不足が弁インになる場合があります。
◎ヒポクラテス爪・ばち状指
正常な指先は、側面から見ると後爪郭から爪甲にかけての角度が約160度ですが、ヒポクラテス爪の場合は約180度となり、それ以上の角度になると
ばち状指と言われています。
見た目は爪甲が指の先端を包むように曲がっています。
肺疾患が原因の場合が多く、肺がん、肺結核、肺気腫などで、その他心疾患、肝硬変、食道がん、胃がん、大腸がん、甲状腺異常、
アルコールやヒ素、水銀による中毒、リウマチ、ビタミンA過剰によっておこる場合があります。
◎点状爪甲凹窩(てんじょうそうこうおうか)
円形脱毛症による爪の変化として現れる場合があります。
精神的ストレスによって生じることがあります。
◎爪の横溝
栄養障害が原因で横線ができることがあります。
横線の幅は栄養障害が起きた期間を表し、横溝の深さは栄養障害の強さを表しています。
また、甘皮の周りを頻繁にいじったり爪を噛む癖があったりすると爪に段ができることがあります。
◎爪の縦線
爪の表面に隆起した縦線が数本現れている場合があります。
これは、爪にできるシワで、肌にできるシワと同じく加齢によるものが一般的です。
ひどくなると爪が割れてくることがあるのでオイルなどを頻繁に塗って爪の感想を防ぐとよいです。
◎緑の爪」・緑膿菌感染
爪に「緑膿菌」というバクテリア繁殖した場合に爪が緑色に変化します。
末期になると黒く変色して爪がぐらぐらになり、強い臭いを放ちます。
まれに爪が抜け落ちることがあります。
◎黒い色の爪
爪にできるシミは縦の線状になり黒子(ほくろ)よりは薄い場合が多いですが
シミができる原因によっては黒色が濃く表れることもあり判断が難しい場合があります。
シミになる原因は、「加齢」によるものと「機械的刺激」によるものや「紫外線」によるものがあります。
黒子に機械的刺激を加えると稀に悪性の癌に変化する場合があるので注意が必要です。
◎赤い爪
打撲による皮膚の内出血の場合は約一週間でほとんど消えますが爪は一旦血に染まると爪が伸びて
切ってしまうまで消えません。
また、当初の赤色から徐々に黒っぽい色に変わります。
腎不全などの内臓疾患に伴う爪の内出血は、黄線上に細かい線状出血として現れます。
以上代表的な症状を上げました。
私たち「巻き爪119」の足爪補正士は常に注意を払って施術にあたっております。
安心してご来院ください!