巻き爪(足のトラブル)にならないために知っておきたい靴の選び方 その2

巻き爪119院長の伊藤です。

今回は本題の「巻き爪(足のトラブル)予防の靴選び」をお伝えします。

靴の役割
①足の保護

アフリカ中東部な部からタンザニア北部一帯に住むマサイ族は
定住せず牛や羊、ヤギを遊牧で生計を立てる遊牧民で何千年もの間ほとんど
変わらない生活をしています。
数千年前とほとんど変わらない生活をしています。
今も裸足かサンダルの生活のため足底筋が非常に発達しています。
足底筋や皮膚が靴の役割をはたしています。
関節痛や腰痛とは無縁な民族で柔らかい大地を裸足で歩くことが大きな要因と考えられています。

ところが私たちはアスファルトやコンクリートというような固い地面での生活を余儀なくされています。
固い地面から足を守るために靴を履かなければなりません。
そのため、足を保護し、足の機能を補助するということが靴の大きな目的となります。
暑さ寒さ、摩擦や衝撃、地面の凹凸などの外部環境から大切な足を守る役割があります。

②足の性能向上

正しい靴を履くことでフットワークや耐久性の向上が可能になります。
平坦な道では歩幅が大きく正しい歩行ができ、階段、坂道でも体の負担を減らすことが靴の目的です。
そのためには
・爪先のゆったりしたデザイン
・足の状態に合わせてこまめに調整ができるひも靴
・地面からの衝撃を伝えないしっかりとした靴底

③ファッション性

足・脚を美しく見せる、シューズ自体が魅力的など特に女性はこの目的の靴を必要としていることが多いと思います。
また、T・P・Oに合わせた靴選びも重要になります。
踵の部分が高く、爪先部分は細い、このような靴は足絵の負担も大きくなります。
ヒールが高ければ高いほど、爪先が細ければ細いほど、履いている時は足に負担がかかっています。
履く場所や時間を十分考えて使いたいです。

足の特徴を知って靴を選びましょう

人によって足の状態が様々です。
どのような靴を履いても部分的に痛みがあったり気になるという場合は、靴を選ぶ前に
自分の足の状態を把握する必要があります。

① 踵骨内反
足の小指側部や上部の皮膚が硬くなったり巻き爪、ウオノメやタコができやすくなります。
外果が靴の履き口部分にこすれるなどどんな靴を履いてもこのような不具合が生じる場合は踵骨の内反が考えられます。

② 踵骨外反
常時履いている靴の履き口の内側が膨らんでいる場合踵骨の外反が考えられます。

③ 開張足
常時履いている靴の中敷きの前足中央部分だけ薄く擦り切れてしまう。
靴下もその部分が早く薄くなってしまう。
また、同じ場所の足底部にウオノメ・タコができやすい。
足の横アーチの低下が考えられます。

④ 脚長差
靴底の減り方が左右で極端に違う場合、左右の脚の長さの差が原因になっていることが考えられます。

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これらのような場合は足に負担のかからない靴を選ぶことが大前提ですが、同時にインソールで骨格の
アーチをしっかりと支えて一部にかかっている負担を取り除いたり、左右のバランスをインソールで
整えることが必要になります。

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良い靴と悪い靴

ここまでで自分の足の状態を把握して、さあ、靴選びです‼

① 自分の足に合ったサイズの靴であること。
一般的に大きめの靴を選ぶ傾向があります。
ゆとりを厚めのソックスで調整しようとしますがこれは間違いです。

◎ 足は歩行のたびに前後にずれて、足底を繰り返し摩擦してオノメやタコなどの原因になります。
◎ 爪先が常時圧迫を受けて巻き爪や陥入爪などの爪の変形を引き起こします。
◎ 靴の底にある「フレックスポイント(靴が曲がるところ)」と本人の母指球の位置が合わないと足底腱膜炎の原因になります。

② 足指が自由に動かせて横にも広げられること。
反対に締め付けられた状態だと、歩行のたびに痛み、外反母趾や巻き爪、ウオノメ、タコの原因になります。

③ 靴を縦に折り曲げた時に、母指球の部分から小指球の付け根に向かって折れる位置が本人の足指の曲がる位置と一致すること。
適切な靴であれば一致します。

④ 靴を横にねじって直角以上ねじれないこと。
90度以上ねじれない硬さが必要です。
これが軟弱だと踵の歪みをサポートできません。

⑤ 底面が柔らかすぎないこと。
着地時の衝撃を和らげるために、柔らかな底面が良いと誤解している場合が多くみられます。
柔らかな底面は蹴りだしの血からを相殺してしまいます。
衝撃吸収もそれほど効果を発揮せず疲れやすくなります。

⑥ 踵部分が硬く、しっかりしていること。

⑦ かかと部分が後ろから見て「、靴底に垂直に固定されていること。

⑧ 靴底の内側がしっかりしていること。
蹴りだす力を維持するためには重要です。
柔らかすぎれば蹴りだす力を減退させ脚を支える力も弱くなります。

⑨ 靴の裏側が踵と爪先(第二趾と第三趾の間)が一直線で結ばれること。

靴の限界

いかに良い靴でも、各個人に完全にフィットするものはありません。
オーダーメイドの靴以外の多くは最大公約数で設計され大量生産されています。
しかし、人の足の形状は十人十色、様々です。
各人が自分の足の性能を引き出し足の健康を保つにはインソールによる調整は欠かせません。

靴下の役割と選び方

靴下の役割は、外部からの衝撃を和らげたり、デリケートな足を保護することです。
靴下の適切な選択も、快適なフットワークのために重要です。
足の快適さで重要なことは「乾燥状態」を保つことです。
足裏は手のひらと同じように汗をかきます。
足が湿ってくると皮膚が柔らかくなり、摩擦が加わると靴擦れがおきます。
また、雑菌の繁殖により水虫などにかかりやすくなります。
足をいつも乾燥させておくために素材は、コットンやシルクなど天然素材の割合が多く
吸湿性に優れたものがよくこまめ交換を心がけましょう。
また、あまり厚い靴下は、足が靴の中で動いてしまい靴擦れやウオノメ・タコ・巻き爪などの
原因になりますので厚い靴下は避けましょう。

以上、巻き爪・ウオノメ・タコなど足のトラブルを予防するための靴の選び方を記しました。
全てを兼ねることはなかなか難しいと思いますができることから取り入れてみてください。

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