パンプスが巻き爪になりやすい理由
巻き爪119の伊藤です。
来院される女性の多くにパンプスが原因で巻き爪の発症を訴える方が多くいらっしゃいます。
パンプスは爪先に負担がかかるから、なんとなくは理解できると思いますがどのようにして巻き爪になるのか説明させていただきます。
パンプスを履くことで骨・筋肉に異常なストレスがかかります。
足の構造は大きく分けて前足部・中足部・後足部の三つの部分から成り立っています。
前足部の足指の骨は足の骨の中で最も運動性に富み、物を掴むことができます。
足を構成しているのは、一対につき52個の骨や筋肉、靱帯、血管、神経、これらを被う皮膚と皮下組織です。
足を構成している骨の数は、身体全体の4分の1を占め筋肉、靱帯、腱とで多くの関節を形成し複雑な構造をしています。
また、複雑な構造が連携し合って、歩く、走る、跳ねるなどのさまざまな機能が可能になります。
足のアーチは図の様に三つあり、それらは踵から第1中足骨を通る足の内側の縦アーチ、踵から第5中足骨を通る足の外側の外アーチ、
そして、第1中足骨と第5中足骨を通る前足部アーチ(横アーチ)です。
パンプスの踵部の高さが身体に与える影響
女性の履くパンプスは踵が3㎝くらいのものから高いものでは10㎝くらいのまで多数あります。
踵部にヒールが付き高くなることで、重心は前に移動し立位時の負荷の分散の割合が変化します。
体重50㎏の女性が裸足で平に立った時、踵部には約39㎏、母指球及び小指球へは約11㎏の負荷がかかっています。
仮にこの女性が8㎝の踵の高いパンプスを履いて立った場合,踵部に約18.5㎏、母指球及び小指球は31.5㎏というように負荷のかかる割合が変化します。
このように踵の高いパンプスを履くことで骨格やそれを支えている靭帯や筋肉に過剰な身体的ストレスが生じ足元の歪みだけではなく
身体全体の姿勢の崩れに繋がります。
そして爪先への物理的圧迫や深爪によって外反母趾、内反小趾や爪甲が内側に湾曲して巻き爪になるリスクが高まります。
下の図は巻き爪で来院された20代の会社員女性の足圧です。
営業職のため仕事の時にはパンプスを履いています。
足圧計の結果
右の後足部 14% 前足部 33%
左の後足部 15% 前足部 38%
日常的にパンプスを履いていることで足圧のバランスが崩れて裸足の状態でも両足とも前足部に後足部の2倍以上の負荷がかかっています。
また、前足部に圧がかかっていることで第1中足骨と第5中足骨を通る前足部アーチ(横アーチ)が潰れ逆アーチになっていて皮膚の角質が肥厚しタコができています。
このように足部のバランスが崩れ巻き爪やタコが発症していると腰や股関節、脊椎の歪みに繋がるのも理解できると思います。
この患者様も例外なく腰痛、肩こり、片頭痛を訴えて当院で施術も受けております。
このようにパンプスが原因で体の不調に繋がるケースは少なくありません。
毎日履いている履物を見直してみてください。
足圧測定も受け付けております(^^♪
もっと詳しくお知りになりたい方はホームページ、LINE等でお問い合わせください。